こんにちは、指揮者の石田です!
天候に恵まれ紅葉が青空に映えて大変気持ちの良かった週末。(10日、11日)
霧島国際音楽ホール:みやまコンセールにて「第2回かごしまコーラスアカデミー」が開催されました。
このアカデミーは作曲家であり指揮者でもある相澤直人さん監修により、ある作曲家を招聘してその方の作品を作曲家自身のご指導により学ぶことができるという、大変ありがたい講習会なのです。
また、女声・混声講座にとどまらず発声講座、指揮法講座に先生方による鼎談(ていだん:3人で向かい合って話すこと)に、まとめコンサートと、それはそれは盛りだくさんで早朝より夕方までみっちりの2日間があっという間に過ぎていきました。
昨年は木下牧子先生の作品を学びました。
本年は、新実徳英先生の作品を相澤直人先生、指揮者の名島啓太先生、そして勿論新実先生ご自身にご指導いただきました。
一つ一つを書き留めていきたいところですが膨大な量になりますので幾つかをご紹介して参ります。
まず名島先生の発声講座を受講。
これは悩み多き私にとって本当に役に立つ講座でした。
身体をほぐし、歌うためのウォーミングアップ、そしてねらいに合った練習の方法を沢山の例を挙げ実践して下さいました。
有難かったのは、それぞれの合唱団で実施する場合の目安となる時間配分や各団が抱えているであろう問題解決への練習方法を、幾つも提示して下さったことでした。
例えば・・・
「明るい響きの声にしたいとき」
「息を流したいとき」
「チェンジボイスを滑らかに行うための練習」
「ハモりの練習」
などなど。
次回の練習から早速取り入れます(^^)
名島先生には、この後引き続き混声講座もご指導いただきました。
そこでは、フレーズ取りや和音構成とそれによる表情の変化などを、結構専門的な楽典にまで踏み込んだご指導がありワクワクしました。
このご指導は、その後の私の仕事であるピアノのレッスンにも早速役立ちました!
昼食後は「聞こえる」の合同練習。
この曲は新実先生がNHK全国学校音楽コンクールのために書かれた作品です。
2日目に参加される新実先生のご指導の前に、
なんと!!
相澤先生と名島先生がそれぞれ40分ずつご指導下さいました。
1曲を名指揮者2人が同じステージにいながらにしてご指導なさる・・・素晴らしすぎます( ;∀;)
ここでも多くのことを教えていただきました。
2日目・・・
新実徳英先生が合流されての講習は混声合唱講座からでした。
前日に丁寧に名島先生よりのご指導を受けておりましたが、作曲者からのレクチャーは更に深いものでした。
楽曲の構成や、その音にどのような思いが込められているのかなど、様々なエピソードを含めご教授いただきました。
その感動は合同(混声・女声・中高生合同)練習「聞こえる」で最高潮に達しました。
女声合唱講座は聴講をしました。
新実先生の名曲の一つ「花に寄せて」から2曲。
この講座は昨日相澤先生がご指導されており、この時間私は前から5列目ほどの客席からかぶりつきで両先生の指揮を拝見する機会に恵まれたのです。
初めて見る新実先生の指揮。
決して大振りではないその両手からあふれ出す様々な表情。
その後ろ姿をうっとりと見ていたら、突然心地よい風が吹いているように感じました。
「たんぽぽ」・・・・
先生から発せられるあまりにも優しいその空間に思わず涙していました。
この調子で書いていると終わりが見えません(^^;)
まとめます!!
3人の先生の鼎談よりの学び
・日本語のイントネーションにこだわって作曲をする方もいるが、音楽が優先され言葉がそれに引き寄せられる。
(今回の講座では言葉は大切にしなくてはならないが「音楽の流れを大切に」ということがある意味キーワードであったように思います)
・指揮者の仕事、指揮者のオーラについて
(どんな音楽を引き出すか、どんな音楽なのかを伝えるのが仕事。音楽のオーラを出す。また相澤先生が学生時代に受けた驚きの指揮法のレッスンの様子などを話して下さいました。指揮者のオーラに繋がる貴重なお話でした。)
・子音の発音について「子音の飛ばし方」
その他、新実先生が隙あらばピアノに向かい遊び弾きされていたバッハにショパン。
そして最後の練習を終え皆がステージを下り客席へ座ってしまうまで弾いて下さったマーチ風「聞こえる」。
まだしっかりとこの耳に、目に残っています。
指導者として、指揮者としての大きな支えになる2日間でした。
3人の素敵な先生方への感謝の気持ちを、今後の活動に活かしたいと思います!!
来年は相澤直人先生監修により作曲家:なかにしあかね、指揮者:高嶋昌二の両先生をお招きしての講習会となるようです。
皆さんもぜひご一緒しませんか?